*私が入院したのはコロナ前です。
(入院7日目)
傷の様子
手術後4日目の回診は主治医の先生が来ました。
創部は術後から分厚いガーゼでおおわれたままになっていましたがそのガーゼが外されました。
特に消毒もなくてガーゼをはがして観察して終わりでした。
創部は乾燥しており発赤や膿もありません。
トラブルなく経過良好です。
創部にはステリストリップをいう半透明のテープが貼ってある状態なので直接見ることはできません。
1cm幅のテープを3cmくらいに切り、傷をまたぐようにはりつけてあります。
隙間のないよう傷の上から下まで十数枚貼られています。
そのテープごしに創部にうっすらと乾燥した血液がところどころ付着しているのが見えます。
濡れてもいいのでシャワーもそのまま浴びますしボディーソープで洗っても大丈夫です。
傷はへその下から縦に12cmあります。
埋没法で縫っており糸は自然に溶けるので抜糸はしないそうです。
縦切りか横切りか
初回受診時に縦に切ると言われたので横ではできないのか聞きました。
横ならパンツで隠せます。
しかし腹部の筋肉は縦に走っているため横切りだと開きにくいそうです。
私の場合は腫瘍が大きいため無理にとりだそうとすればお腹のなかで破裂する可能性もあるそうです。
安全に取り出すために縦切りでおこなうと説明されました。
ただ、先生の話しぶりから察すると切るのはなるべく最小限にしてくれたようです。
私の手術で一番大変だったのは最小限の切開部から大きな腫瘍を破裂させないように取り出すところだったそうです。
取り出された腫瘍
手術で右の卵巣とその付属器(右の卵管)が切除されました。
右の卵管は卵巣に癒着しており、はがすと卵巣が破裂するおそれもあり一緒に摘出したそうです。
先生によると
直径20cm高さ5cmの丸い腫瘍で、
表面はつるんとしていて、
白くて、
部分的にウーロン茶の色になっていたよ
おそらく良性で、取り出した腫瘍はすべて病理検査に提出したそうです。
見たかった
私は取り出された腫瘍を見たかった。
自分のおなかの中にどんなものか入っていたのかとても気になります。
手術後に実物を見せてもらえるって思っていました。
先生に見せてくださいとお願いしたら「もうないよ」という返事でした。
よく考えればわかることでしたが手術前にそこまで頭がまわりませんでした。
術後は病理検査に提出してしまうのでなくて当然です。
せめて写真をとっておいてもらうように頼んでおけばよかった。
後悔先に立たずです。
見れないとわかり落ち込む
見れないとわかり、とてもショックを受けました。
先生は私があまりに落胆する姿を見てかわいそうだと思ったようです。
「あ、迅速病理検査に出した後の(卵巣嚢腫の)中身を取り出した状態の写真ならカルテにあったかも。ちょっと待ってね」
と言ってカルテを検索してくれました。
私の一部だったもの
カルテにあった写真では薬剤で処理をしているため少し黄色っぽく変色していました。
腫瘍は分厚いゴム風船のようでした。
内側にひだが見えました。中にはドロッとした液体が入っていたそうです。
こんなのがおなかの中に入っていたのかと思うと、なんて言ったらいいか・・・感動?しました。
パソコンの画面を食い入るようにして見ている私に対して先生は「そんなに?」とちょっと引いているようでした。